Twisneyは運営側からの情報発信ではない。東京ディズニーリゾートにいる顧客が、あたかもTwitterの会員であるtwisneyjpに宛てて「@twisneyjp スペースマウンテン、今から乗ります」というようにつぶやくだけで、そのつぶやきが東京ディズニーリゾートのマップやリストに表示されるようになる。なかなかすぐれものの思い出サービスというわけだ。
Twitterに慣れていない人なら、ケータイで撮影した写真とメッセージを所定のアドレスに送るだけでも、Twisneyが利用できる。
掲載メッセージはマイクロソフトの地図検索サービス「Virtual Earth」で地図上にも反映できるし、さらに掲載写真は写真共有サービスFlickrにも投稿されている。Twisneyは、絵に描いたようなWeb2.0サービスと言っていいだろうし、マッシュアップの典型的な活用だとも言える。
Twisneyのように、Twitter、Virtual Earth、Flickrといった各種のサービスをマッシュアップできるのは、API(Application Programming Interface)として、サービスの基本部分をプログラム的に利用できるように公開しているからだ。しかも、各種のマッシュアップの基本がTwitterであることが重要だ。
Twitterは普通にWebページから見ていると、つぶやきをまとめたミニブログのようだが、このWebページの表示は、標準的なサービスというより、Twitter APIの一つの表現にすぎない。つまり、Twitterの本体はAPIであって、むしろ各種のマッシュアップに利用する可能性のほうが本質になる。
いつもながら気になるのは、これがどういうビジネスモデルになるかだ。恐らくTwitterはGoogleなどの大きな資本への売却を想定しているのだろうが、その価値を高めるビジネスモデルは自分たちで模索していかなくてはならない。しかし、いくらマッシュアップが面白いからといって無料のサービスではどうだろうか。そう疑問をもったとき、実はすでにNHK_onairではNHKの広告、そしてTwitterではDisneyと共同サービスというビジネスの展開をしていることに気が付く。
Twitterの可能性を企業の各種サービスに組み込むという新しいビジネスモデルがすでに見えつつあるのだ。
Twisneyでは、東京ディズニーリゾートで楽しんだ顧客の情報をTwitterのAPIを使い地図上に表示する。このサービス、本国のディズニーランドについてで二番目に東京ディズニーリゾートで開始された。